1995年に起きた阪神・淡路大震災での犠牲者の多くは、住宅の倒壊などによるものでした。
私自身も兵庫県に住んでいて、震災によって家の倒壊までいかないものの、実家の柱が所々ひび割れてしまったり、カーポートがダメになってしまったりと少なくない被害にあいました。
今回は先日行ってきた「ひょうご安全の日推進県民会議」の防災講演で教えてもらった内容を元に、震災に対する耐震についての安全性のチェック項目を紹介します。
今後、近々起きると予想されている東海トラフ地震などの災害がきた時に備え、今一度、普段の生活を見直して災害に備えていきましょう。
家の耐震化チェック
自宅についての簡単な耐震チェックで、自分の家の安全性をチェックしてみましょう。
下記のチェック項目で気になる項目がある場合は、耐震改修なども検討してみてください。
建てられた年代
過去の災害履歴
地盤
建物の基礎
建物の壁
建物の形
建物の状態
1. 建てられた年代
建物基準法は、昭和56年に改正されて、耐震基準が強化されました。
昭和56年以後に建てられた建物は、強化された基準を元に建てられていますが、それ以前に建てられた建物は耐震面で注意が必要です。
2. 過去の災害履歴
以前に地震や風水害、火災などの被害にあった場合は、見た目以上に建物にダメージを受けている可能性があります。
私の実家も阪神・淡路大震災の際に所々ひび割れてしまったため、予算の関係もあり最新式の対策とまではいきませんでしたが、業者に依頼して一度耐震改修を行いました。
やっぱり費用はそこそこ掛かってきますが、最低限の対策はしておきたい所です。
3. 地盤
地震が起きた時に、建物が建っている地盤が軟弱であるほど地震の揺れは大きくなります。
埋め立て地、低湿地、造成で盛り土した場所、液状化の可能性がある砂質地盤などは要注意です。
畑や田んぼから農地転用していた場合も、しっかり地盤調査できていたかを念のために確認しておくのも良いかも知れませんね。
4. 建物の基礎
建物の基礎は建物と一体になって揺れに抵抗します。
木造住宅では、鉄筋コンクリート造りの基礎で、建物としっかり一体になっていれば、強い基礎にといえるかと思います。
自宅の基礎がどんなタイプなのかを確認しておきましょう。
5. 建物の壁
木造住宅では、壁の量が多いほど地震などの揺れに強いと考えられています。
また、建物の四隅に程よく配置されている事も重要です。
壁の一面がほとんど窓だけといったような造りの家は、揺れにそこまで強くない場合があるので要注意です。
6. 建物の形
建物の形は、縦にも横にも凸凹が少ないシンプルな形の方が比較的安全です。
デザイナーズマンションなどで凸凹の多い複雑な形や、大きな吹き抜けがある家は、通常の家よりもしっかりした耐震対策が必要です。
7. 建物の状態
湿気の多い地域や土地で空気の循環が上手く出来ていない場合は、土台が腐っていたりしていないかしっかり確認しましょう。
また、シロアリに食べられていたりしても非常に危険です。
他には、柱のゆがみや窓や扉の立てつけなど、建物の状態を把握して、状態が悪ければ早めに改修するようにしてください。
室内の安全対策チェック
震災が起きると家自体も心配ですが、タンスや食器棚などの家具の倒壊などにも要注意です。
改めて、家具の配置の見直しや壁への固定など、地震に対する安全性の見直しをしておきましょう。
危険箇所の確認
家具配置の工夫
家具の固定
収納物の飛散防止
1. 危険箇所の確認
地震が起きると、その揺れで家具の倒壊で扉が塞がってしまったり、ガラスが割れてガラスの破片が飛び散ったりします。
地震の際に安全に避難できるように、窓や鏡、タンスなどの避難の際に危険な箇所がないか、事前に危険個所の確認しておく事が必要です。
2. 家具配置の工夫
使っていない不要な家具があれば、処分しておきましょう。
ベッドの位置や向き、タンスなどの家具の配置など、もし家具が倒れても大丈夫なように工夫しておくと安心です。
また、タンスの上などに花瓶のような物をなるべく載せないようにしてください。
日々の生活のし易さはもちろん大事ですが、もしもに備えた家具の配置も大事です。
3. 家具の固定
本棚などの大きな家具では、分厚い辞典などの本や写真アルバムなどの重たい物は下の方に収納して、重心を低くして倒れにくくします。
家具を壁に固定する場合は、L字型の金具などで固定し、上下に別れるような棚はそれぞれを固定してください。
壁に穴を空ける事になるので、少し抵抗もあると思いますが、配置をしっかり決めたら忘れず固定しておきましょう。
4. 収納物の飛散防止
食器棚やテレビラックの扉に耐震ロックを付けたり、天井の照明の補強をしておきましょう。
我が家でも食器棚に耐震ロックを取り付けていますが、着けていると少し安心します。
ただ、実際に地震が来ないと効果が分からないという欠点がありますが…。
ガラスの扉や窓などには、ガラスが飛び散らないように飛散防止フィルムを貼ると安心です。
地震対策はすぐにしよう
冒頭でも少し書きましたが、南海トラフ地震なども近年起きる可能性が高いと予想されています。
地震は他の災害と比べても突然発生するため、普段の生活から前もって備えておく事が大事です。
今回紹介した簡単なチェック内容の確認も実際にしていると、いざという時に助かる可能性が上がるかと思いますので、面倒くさがらずに時間のある時にしっかり確認しておきましょう。